ビジネスロー・ダイアリー

中年弁護士の独り言兼備忘録

戯言

雑感:M&A・組織再編スキーム 発想の着眼点70

M&Aロイヤーたるもの、少なくともディールに関係する税務問題の勘所は分かる必要がある。それはずっと分かってはいたものの日々の業務やプライベートに忙殺され、ずっと後回しになっており、ここ数年ほんのりと後ろめたい気持ちを抱えていた。そんな私もこの…

M&Aロイヤーが学ぶべき近接領域

今日は弁護士は隣接領域を学ぶべきかという弁護士であれば誰でも直面する問題について私の考えを書いてみたいと思う。想像のとおり、この答えはYesであろう。特に自分が専門とする分野の近接領域は学ぶべきだ。例えば、Tech関連のスペシャリストになりたいの…

司法試験におけるPC使用解禁の寄せて

司法試験がついにPC利用を解禁するらしい。腱鞘炎になりつつも答案を作成していた世代からすると隔世の感がある。確かに、ペンで長い訴状・契約書etcを書くことなんて決してない時代であるので、PC利用を認めるのが当然であろう。そういえば遠い昔に受験した…

プロフェッショナルファームにおける上司論

やっと私にも後輩というものができてきており、上司とは何かについて考えさせられることが多い。今日は私が考える上司像について少し書いてみたい。 まずプロフェッショナルファームにおける上司の役割とは何か?一番の役割は仕事をとってくることだろう。プ…

AI時代の法律業界?

はじめに AI時代の法律業界のストーリーその1ー中小事務所の躍進? AI時代の法律業界のストーリーその2ー大規模事務所の寡占化? AI時代のために何をすべきか? はじめに AIの進化には驚かされる。GPT3からGPT4の進化は非連続的なものを感じざるを得ない。私…

恥をかきたい

恥をかくというのが年々怖くなっている。弁護士を始めた頃は新しい分野の事件も新しい分野も法律も前向きに取り組めていた。さらに遡れば、ロースクールの頃は法律と名の付くものは食わず嫌いをせずに取り組んでいたし、大学生の頃は法律だけではなく、経済…

乱文:ChatGPTと弁護士業務

X社に勤める3年目の法務部員Aは、出勤してパソコンを立ち上げると、営業部のBからY社との間でX社の製品に関する売買契約を締結したい旨のメールが来ていた。どうやら今回の売買契約は、継続的な契約であり、また、売買価格も固定額ではなく、原料甲の価格に2…

米国弁護士の難易度 - 司法試験の難易度から就活の難易度まで

はじめに 司法試験試験の難易度 全体感 分類別の難易度 就職の難易度について 全体感 私の就活体験記 就職後の生活について まとめ はじめに 最近、ある学生から、日本の弁護士ではなく、直接アメリカの弁護士になることについての相談を受けた。既に議論が…

ネコは政治家になるのかー「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」の雑感

これまでは司法修習生は何を勉強すべき?というエントリーを書いていたが、今日は趣味的に本の読書感想文を書いてみたい。紹介する本はこちら、成田悠輔氏の話題の新刊「22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる」である。 成田悠輔…

司法修習生は何を勉強すべき?各論(2022年版):留学希望者はやっぱりTOEFL

このエントリーの更に各論: businesslaw-diary.com さて、留学を経験した弁護士が上級者ぶって(全く上級者ではない)、これまでの失敗を踏まえて、英語の勉強方法について書いてみたい。 まずは留学を目指している人に対してのアドバイスから始めたい。こ…

司法修習生は何を勉強すべき?各論編(2022年版):英語の話す聞くを勉強すべき

昨日のエントリーの各論: businesslaw-diary.com 昨日は修習生は勉強をする習慣をつけろ、と偉そうに述べた。ただ、それだとあまりに抽象的なので今日のエントリーでは私がおすすめする勉強科目をお伝えしたい。 まずは、英語、特に話す聞くの英語だ。私は…

司法修習生は何を勉強すべき?総論編

最近話題になっている修習生は何を勉強すべきという質問に対する私なりの回答について少し書いてみたい。修習生時代なんて(遠い目…)という感じではあるが、実務に怯えていた当時の自分を思い出し、当時の自分にかけてあげたい言葉を考えてみる。 まず、印…