昨日のエントリーの続き: businesslaw-diary.com 今日は、5.会社との間の補償契約について考えてみよう。会社との間の補償契約とは、(1)取締役の訴訟等対応費用、又は(2)取締役が第三者に対して支払う損失額や和解額を会社が負担する約束のことである…
昨日のエントリーの続き: businesslaw-diary.com まずは3.取締役会の決議に基づく責任の一部免除について検討したい。これは定款に「取締役会の決議がある場合には取締役の責任を一部免除できる」との規定がある場合に、取締役会の決議により取締役の責任…
東京地裁は、福島第一原発の事故に関して、東電の旧経営陣に対して合計13兆3000億円の支払いを命じる判決を下した。この判決は、東電の旧経営陣に対する民事上の責任を認める始めての判決であることはもちろんのこと、その13兆円という莫大な損害賠償を認め…
以下の昨日のエントリーからの続き。今日は少しだけここまでの議論をまとめてみたいと思う。 businesslaw-diary.com さて、以上の分析からすると、仮にツイッター社がスパムアカウント等の情報をマスク氏に提供していないとすると、実は法律論的にはマスク氏…
今日は毎日の以下のエントリーの続きを書きたい。 businesslaw-diary.com 情報提供義務違反で争うのが難しい場合、ツイッター社のさらなる防御を考えられないだろうか。一つ考えられるのが、契約違反はあるが、解除事由には該当しないという主張だ。本解約通…
イーロン・マスク氏のツイッター買収提案の撤回が話題を呼んでいる。 マスク氏とツイッター社は、今年の4月25日、マスク氏によるツイッター社買収に合意していたが、報道によると、マスク氏はこの合意の撤回(解除)をツイッター社に通知したとのことだ。今…
NHK党については、ちょっと凄すぎて表現が難しい。まずは今回の選挙についていうと、ガーシーこと東谷義谷氏がNHK党から出馬して当選したが、東谷氏は約28万票を獲得しており、これは参政党の神谷氏の15万票を大きく上回る。東谷氏のメインの視聴者が40代・5…
続いては参政党である。参政党はYoutube、Twitterではなく、TikTokで人気を獲得したという報道が多い。実際にTikTokで参政党のハッシュタグがついている動画の総再生数は9700万回程度であり、驚異的な数字となっている(参考までにごぼうの党のハッシュタグ…
ごぼうの党と言えば、多くのインフルエンサーとのコラボだろう。筆者が調べた限り、ごぼうの党がコラボを行ったインフルエンサーは以下のとおりであり、総計すると500万回再生を超える。一部視聴者が重複しているとはいえ、相当な数字である。 インフルエン…
今回の検討では、特に今回の選挙で話題になった参政党、NHK党及びごぼうの党を中心に、比較対象先として、SNSに力を入れていると言われている国民民主党をピックアップした。 まずは比例の獲得議席数、政党得票数と各SNSの登録者数を、党ごとにまとめてみた…
悲喜こもごもの参院選の結果が出た。自民公明は過半数を参院でも確保し、維新等を含めた改憲派の政党が3分の2を超えたらしい。今後改憲に向けて議論を進めるとのニュースが早速流れている。法律家として改憲に関する自分の考えをいつかまとめたいと考えてい…
こちらの本の話の感想 [http://:title] [http:// 決戦!株主総会 ドキュメントLIXIL死闘の8カ月 [ 秋場 大輔 ] 楽天で購入 :title] 最後にコーポレートガバナンスについても少しだけ。LIXILグループでは、少数株主であるが創業家の一人である潮田氏の影響力…
こちらの本の話の感想の続き④ [http://:title] 潮田氏サイド/会社サイドの人間もあたかも卑怯なことに手を染めているような記載ぶりであるが、そのような人たちの一つ一つの行為はそこまで大きな問題ではなく、また、潮田氏/会社の立場に従わなかったら、将…
こちらの本の話の感想の続き③ [http://:title] さはさりながら、事実は概ねこの本に記載されているとおりなのだろう。私自身も弁護士の端くれとして、このような経営権争いに関わったこともあるが、あまりの迫真の描写に当時を何度も思い出させられた(関係…
瀬戸氏サイド及び潮田氏サイドのいずれの側面から記載してており、緻密な取材を基に執筆されたのだろう。しかし、瀬戸氏・潮田氏の争いを勧善懲悪物にしようとしている意思があるのか(そのようなストーリーにしなければ売れないという事情もあるのだろう)…
今日からは話題の新刊「決戦!株主総会 ドキュメントLIXIL死闘の8カ月」を読んだ感想について書きたいと思う。 [http://:title] 著者は記者の秋場大輔氏。インターネット情報によると、秋場氏は日本経済新聞社で電機、商社、電力、ゼネコンなど企業社会を幅…
③については、議論がずれてしまっているように思う。確かに、公認に係る利益を認めるための法的枠組みについては様々なものがあり、民主的な過程で決めるべきことであろう。しかし、本件の本質的な問題は、法律婚ができないことにより生じている公認に係る利…
こちらのエントリーからの続きです。 ①については、指摘のとおりであると思う。しかし、大阪地裁も指摘しているとおり、税法等の私法以外の法律分野では当事者の合意では解決できない差異が残っている(例えば、配偶者控除の可否は当事者の合意で解決できる…
閑話休題で、平本蓮選手について書いてみたい。なお、私はいわゆるにわかファンなので、にわかファンからの目線ということで見て欲しい。 平本蓮選手を知ったのは、多くの人と同様、2020年の大晦日の萩原京平選手との試合からである。彼の強気の発言、K1での…
さて、大阪地裁が立法裁量の中で何を論じているかというと、 ①法律婚の配偶者間の法的権利義務等は、事実婚のパートナー間の法的権利義務等と異なるが、事実婚のパートナーも当事者間の合意で、一定の範囲においては、同様の法的権利義務等を実現できる ②そ…
他方で、内容を見ると、少しいただけないところが多い。まず判断枠組みが憲法論として違和感を感じる。大阪地裁は大きく分けて、①婚姻等の制度は法律において定めることを規定した憲法24条2項、②平等権を定める憲法14条1項との関係で、同性婚を認めないこと…
2022年6月20日、大阪地裁で同性婚を認めない民法等の規定を「合憲」とする大阪地裁の判決(大阪地裁平成31年(ワ)第1258号)が下された。2021年3月17日に札幌地裁で同性婚を認めない民法等の規定を「違憲」とする札幌地裁の判決がくだされたが、大阪地裁は先…
これまでのポストで説明したように、制裁法も適用範囲を確認すれば、常識的に見て安心して取引が行えることもある。さはさりながら、このように緊急時に新たに立法される法律は十分に練られていないことも多く、解釈にも幅がある。その意味でどこまでいって…
EUの制裁も同様に考えられる。EUのロシアに対する制裁は2014年のクリミア侵攻から始まっており、このときに制定されたEU規則を改正することで今般の制裁を課している[1]。ロシア制裁に関して基本となるEU規則はCouncil Regulation (EU) No 269/2014とCouncil…
まず英国におけるロシアに対する制裁についてであるが、この制裁は2018年に制定されたthe Sanctions and Anti-Money Laundering Act 2018[1](「英国制裁法」)が大元になっている。この法律は英国における制裁法の根拠法となるもので、この法律を根拠として…
筆者が仕事の都合上、英欧によるロシアのウクライナに対する侵略に対する制裁を調査する機会があったので備忘のために制裁の概要を残しておく。なお、全て筆者の個人的な意見であり、筆者が所属する団体の意見ではない。また、内容の正確性には気を付けてい…
しかし、これには副作用があるように思う。まずは、他人が用意した舞台で自らの良さを引き出す術が磨かれない点だ。Youtuberは常にセルフマーケティングをしているため、自らの良さを自らで引き出すことには長けているが、他人が用意した舞台で自らの良さ、…
まずはYoutubeやTickTockに代表されるSNSの動画共有サービスの魅力は何か。SNSという個人を発信する媒体であることから、彼ら/彼女らは日常・非日常を恣意的に切り取り、配信し、自らのストーリーを視聴者とともに現在進行形で作っている[1]。Youtuberは自ら…
お笑いの素人ながらダウンタウンのすごさを考えてみる。現在、最も成功しているお笑い第三世代はダウンタウンであろう。お笑い第三世代は、とんねるずを除き、テレビを主軸にメディアに露出しているのでまずはテレビ的な文脈で考えてみる。 この時代における…
自己紹介というのは昔から苦手だ。僕はどちらかというと奇をてらうのが好きで、小学校の頃は笑わせようと試行錯誤していた。ただ、自我(?)が芽生えた中学校に入ったころから、他と同じであるべきという強迫観念、クールな男が格好いいという固定観念から…